内このいえ

この家のコンセプトは「セパレート」。
ご夫妻ともに地元で顔が広く、仲間が集まる機会が多くあることから、プライベートゾーンとパブリックゾーンをセパレートさせたプランに。
南側の駐車スペースと北側の建物ゾーンを独立壁で分離させてプライバシーを確保。建物の東側はプライベートゾーン、西側はパブリックゾーンとして計画。この独立壁があることで、パブリックゾーンとプライベートゾーン両方に面した45㎡の「プライバシーテラス」が生まれました。
パブリックゾーンは会食にも対応できるミニキッチンを備えた「土間リビング」
来客は、独立壁を挟んでメイン玄関とは反対側の来客用ゲートから土間リビングへと直接アクセスでき、来客の動線を完全に分離させました。

プランはリビング・ダイニングキッチン・和室を雁行させ、あえて分けることでそれぞれの空間が持つ機能性を尊重。内装は檜の無垢板を主役にデザインしています。
キッチン→パントリー→洗面室が回遊できる他、浴室→脱衣収納→ランドリールーム→ウォークインクローゼットと、独立した空間が「家事」という動線でつながります。
プライベートテラスの一角にもうけた築山の草木は、土間リビングからだけではなくリビングの腰窓からも多角的に愉しめます。

3つの屋根がテラスを囲むように重なるファサードは、独立壁の水平ラインでキリッとした印象に。独立壁越しに覗く築山の樹木がこの家の内部への興味を引き立て期待感を演出します。
どのゾーンも、「セパレート」しながらそれぞれが接点を持ち、空間同士がゆるやかにつながる一体感のある建物です。